作曲におけるAIの役割の拡大、AIはヒット曲を生み出せるのか

ゲームやタブレット端末など、多くの場所で活躍している人工知能、AI。そんなAIは近年ますます活躍の幅を広げており、音楽の分野でも大きく貢献しています。そして、ここ数年で注目されているのがAIによる作曲です。仕組みはどうなっているの?クオリティーはどうなの?そんな、AIと音楽に関する疑問を本記事では紐解いていきます。

AIはどうやって作曲するの?

基本的にAIで作曲する際には、ボタンでの操作のみとなります。

作曲をする際には、音楽のスタイル、長さ、テンポ、使用される楽器などを選択するだけで、好みの音楽を作ることができるのです。この作業にかかる時間はわずか数分で、AIを利用すれば、だれでも簡単に自分だけの音楽を作ることができます。こういったAIによる音楽はBGMに向いており、スマートフォンでムービーを作ったいときに使用することもできます。

AIの音楽業界への参入の事例

ここ数年で、数々のメーカーから本格的な”AI作曲家”が製造されています。代表的なものには、SONYが開発したAI「Flow Machines」、AIVAの「AIVA」、ベンチャー企業AMPERが手掛ける「Amper Music」の3つが挙げられます。

この3つ企業はいち早くAIでの作曲に着目し、すでにこれらは商用としても活用されています。今日までに、これらのAIだけで作曲した楽曲を収録したアルバムをリリースしており、例としてAIVAの名義で発売されたアルバム「Genesis」があります。このようにAIで作られた楽曲で利益を生み出すことができるようになっているのです。

AIによる楽曲は見分けがつく?

AIによる楽曲はクオリティーが高く、事前にAIによるものだと教えられない限り、気が付くことはないでしょう。ただし、これは人の手によって最終的な仕上げが行われた場合の話です。

AIでは、基本的なメロディーのみが決められます。これを元に人間の手によってアレンジや修正が加えられ、楽曲として最終的にに完成するのです。この際、AIが修正内容を提案することもありますが、楽曲はAIだけでは完成しないのです。今のところAI作曲家は万能ではなく、人の手を借りることが必要となります。

最終的な完成形の楽曲であれば見分けがつきませんが、人間が修正を加える前であれば、パターンが決まってしまうこともあるので、場合によっては見分けることができます。

AIはヒット曲を生み出すことができる?

AIが音楽を作る際、こういった音の繋げ方はしない方がいい、どういうメロディーの流れがいいか、などのルールをあらかじめ設定する必要があります。そして、そういったテンプレートに基づいて作曲が行われるのです。

そのため、AIを用いて一般的な優等生のような”問題のない音楽”、”きれいな音楽”を作ることは可能です。しかし、ヒットする曲には法則はなく、人の感受性に訴えるようなものにする必要があります。そして、どういった曲がヒットするかはランダムです。そのため、原則に従って作られた楽曲ではヒットは生まれにくいでしょう。また、あくまでテンプレートに基づくため、AIによる楽曲には多様性が欠けるともいわれています。

こういった理由から、まだまだAIは作曲家に代わることはできないでしょう。当分の間は、AIに頼らず個人の個性に基づいた楽曲づくりが求められそうです。